決算書のどこを見ればいいのか?|経営支援に強い【みそら税理士法人】

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2024年7月10日

決算書のどこを見ればいいのか?


こんにちは、みそら税理士法人の立里でございます。

表題の質問は、お客様から頻繁に受ける質問の1つですが、10人に聞けば10通りの答えが返ってくるような意見が割れやすい質問でもあります。

そこで今回は、(なるべく私見は除いて)代表的な決算書の見方を紹介したいと思います。

 

決算書の役割

株式会社は、会社法により少なくとも年に一度決算書の作成が義務付けられています。(会社法435条2項)
この決算書は、標準的な様式が定められていることから、他社と経営状況を比較することができるようになっています。
一般に決算書は会社経営の「成績表」の性格を有すると言われています。

 

経営指標という概念

そんな成績表である決算書ですが、「売上高」や「現預金」などの個別の項目だけを見て良し悪しが判断できるほど単純ではありません。
そこで「経営指標」という概念が登場します。
経営指標とは例えば「〇〇に対して△△が何%」というものであり、決算書は複数の項目を比較検討することで「成績表」として機能することになります。
×:年商〇〇億円だからすごい。現預金△△億円だからすごい。
〇:現預金が年商の◇◇倍あるからすごい

 

どこを見ればいいのか?

表題に対する答えとしては、大雑把に言うと「経営指標を見てください」ということになりますが、厄介なことにこの経営指標というのは無数に存在します。
そこで個人的に「売上高」と紐づく経営指標から見ることをお勧めしています。
(冒頭、10通りの答えが返ってくるというのはこの部分です。)
売上高と紐づく、代表的な経営指標を2つだけ紹介します。

(1)現預金月商比率
これは「売上高」と「現預金」を比較する経営指標です。
会社は赤字になっても直ちに倒産するものではありませんが、資金繰りがショートすると途端に倒産の危機に瀕します。
それくらい現預金は大切な項目になります。
ネットで「現預金月商比率」と検索すると、すぐに3倍というワードが出てきますが、これは参考値に過ぎません。
実際は業種によりこの比率は大きく異なるため、大切なのは「自分の業種では何倍が一般的か?」を知ることです。
同業他社の一般的な成績を知り、自社の成績を知り、比べることで初めて良し悪しが判断できるのです。

(2)負債月商倍率
これは「売上高」と「借入金」を比較して、「借入が多すぎないか?」を測るために使われる経営指標です。
やはり業種ごとに大きく異なりますので、〇倍だからダメみたいな絶対的な評価ではなく、同業他社と比べてどうかという相対的評価をすることが大切です。

 

おわりに

今回のまとめです。
1.決算書は会社経営の成績表である。
2.決算書を分析するときは経営指標を見る。
3.経営指標は同業他社と比べて初めて良し悪しが分かる。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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