こんにちは。はるか労務管理事務所 白濱です。
先日は中秋の名月でしたね。姫路では、きれいな満月を見ることができましたが、皆様はいかがでしたか?
毎年この時期は、最低賃金が改定される時期でもあります。全国の地域別最低賃金が、今年も大幅に引き上げられました。給与計算や、ホームページ等の求人掲載時にはご注意下さい。
H29.10.1より、兵庫県の最低賃金は時給844円に(25円アップ)
<平成29年度 地域別最低賃金全国一覧> ※( )内は平成28年度地域別最低賃金
都道府県 | 最低賃金時間額(円) | 発行年月日 | 都道府県 | 最低賃金時間額(円) | 発行年月日 | ||
兵庫 | 844 | (819) | 10/1 | 東京 | 958 | (932) | 10/1 |
大阪 | 909 | (883) | 9/30 | 神奈川 | 956 | (930) | 10/1 |
京都 | 856 | (831) | 10/1 | 愛知 | 871 | (845) | 10/1 |
奈良 | 786 | (762) | 10/1 | 北海道 | 810 | (786) | 10/1 |
滋賀 | 813 | (788) | 10/5 | 宮城 | 772 | (748) | 10/1 |
和歌山 | 777 | (753) | 10/1 | 広島 | 818 | (793) | 10/1 |
岡山 | 781 | (757) | 10/1 | 福岡 | 789 | (765) | 10/1 |
香川 | 766 | (742) | 10/1 | 全国加重平均 | 848 | (823) | ― |
この最低賃金は、原則、各都道府県内の事業場で使用される正社員、パート、アルバイトなどすべての労働者に適用されます。
なお、鉄鋼業や自動車小売業など特定の9業種については、『特定(産業別)最低賃金』が設定されております。地域別最低賃金と特定(産業別)最低賃金の両方が同時に適用される場合は、高い方の最低賃金額が適用されますのでご注意下さい。
■あなたの働く街ではどういうの? 遠藤憲一の「確認した?」方言編でチェック!
確認したい都道府県を選択すると、「エンケン」がいろんな方言で、最低賃金をお知らせしてくれます。
厚生労働省 最低賃金チェックサイト https://pc.saiteichingin.info/kakunin/?focus=0
最低賃金のチェック方法は?
毎月の給与が最低賃金を満たしているのかを確認するには、給与を時間額にし、最低賃金額を比較します。
1、時間給の場合…時間給 ≧ 最低賃金額
2、日給の場合…日給 ÷ 1日の平均所定労働時間 = 時間額 ≧ 最低賃金額
3、月給の場合…月給 ÷ 1ヶ月の平均所定労働時間 = 時間額 ≧ 最低賃金額
?最低賃金に算入しない賃金とは?
最低賃金額との比較にあたり、次の賃金は算入しません。
1 | 臨時に支払われる賃金(結婚手当など) |
2 | 1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など) |
3 | 所定労働時間を超える時間の労働に対して支払われる賃金(時間外割増賃金など) |
4 | 午後10時から午前5時までの間の労働に対して支払われる賃金のうち、通常の労働時間の賃金の計算額を超える部分(深夜割増賃金など) |
5 | 所定労働日以外の日の労働に対して支払われる賃金(休日割増賃金など) |
6 | 精皆勤手当、通勤手当および家族手当 |
「業務改善助成金」…事業場内最低賃金1,000 円未満の中小企業者が対象
業務改善助成金とは、事業場内最低賃金1,000 円未満の中小企業者が設備投資などを行い、事業場内の最低賃金を一定額以上引き上げた場合、その費用の一部を助成する制度です。
<助成内容> ※( )内は常時使用労働者数が企業全体で30人以下の事業場の場合
コース | 事業場内最低賃金の引上額 | 助成率 | 助成の上限額 | 助成対象(事業場内最低賃金) |
1 | 30円以上 | 7/10(3/4)※ 生産性要件を満たした場合は3/4(4/5) | 50万円 | 750円未満 |
2 | 40円以上 | 70万円 | 800円未満 | |
3 | 60円以上 | 100万円 | 1000円未満 | |
4 | 90円以上 | 150万円 | 800円以上1000円未満 | |
5 | 120円以上 | 200万円 |
生産性要件とは・・・
企業の営業利益、人件費、減価償却費、動産・不動産賃借料、租税公課の合計を「付加価値」とし、「付加価値」を雇用保険被保険者数で割った数値をその事業所の「生産性」とします。この「生産性」が、その3年度前より一定以上増加している場合、助成金の支給金額が増額される場合があります。
生産性向上のため、POSレジシステム、顧客・在庫等管理システム等の導入や、人材育成・教育訓練等サービスの利用をすることで、業務の効率化を図り、事業場内の最低賃金の引き上げを実現したい企業様は、その他要件に該当した場合、設備投資等の費用の一部が助成されます。
詳しくは、はるか労務管理事務所までお問合せください。
〈姫路・神戸の経営支援、資金調達、相続に強い税理士・公認会計士 廣岡会計事務所 ブログ〉