多くの企業が関係する自動車産業の工場生産停止の広がり、外出自粛での消費落ち込み等、新型コロナウイルスによる経済への影響は甚大な被害が出ております。
そこで、日本政府や各都道府県において、雇用の維持安定や事業の継続を目的とした『融資制度』、各種『助成金』などの支援策がございますので、必要な事業者様はご利用ください。
なお、現在、融資申込受付窓口が大変混雑しており、長時間待つとともに当日中の手続きが難しい状況が続いております。
『兵庫県限定』ですが、常日頃から金融機関と強固な連携体制をとっており、融資実行までの時間短縮を図るため、融資に関するご相談は弊法人までお願い致します。
(2020年3月28日時点)
融資ついて
『セーフティネット保証4号・5号』、『危機関連保証』
一般保証とは別枠(2.8億円)で保証する資金繰り支援制度。
セーフティネット保証4号
全国47都道府県を対象地域に『100%』保証。
※売上高が前年同月比▲20%以上減少等の場合。
セーフティネット保証5号
影響を受けている業種を対象に『80%』保証。
※売上高が前年同月比▲5%以上減少等の場合。
危機関連保証
『一般保証(2.8億円)』、『セーフティネット保証枠(2.8億円)』とは更なる別枠(2.8億円)を設ける措置。全国・全業種※の事業者を対象に『100%』保証。
⇒これにより、セーフティネット保証枠と併せて、最大5.6億円の信用保証別枠が設けられた。
※売上高が前年同月比▲15%以上減少等の場合。
ご利用の手続きの流れ
1、対象となる中小企業の方は、本店等(個人事業主の方は主たる事業所)所在地の市区町村に認定申請を行います。
2、希望の金融機関または最寄りの信用保証協会に認定書を持参し、保証付き融資を申し込みます(事前相談可)。
政府系金融機関による融資
日本政策金融公庫(国民生活事業・中小企業事業)『新型コロナウイルス感染症特別貸付』と商工中金『危機対応融資』があります(2020年3月28日現在)。
日本政策金融公庫 ≪新型コロナウイルス感染症特別貸付≫ | 商工中金 ≪危機対応融資≫ | ||
国民生活事業 | 中小企業事業 | ||
融資対象 | 新型コロナウイルス感染症の影響を受け、一時的な業況悪化を来している方であって、次の1または2のいずれかに該当し、かつ中長期的に業況が回復し、発展することが見込まれる方 ①最近1ヵ月の売上高が前年または前々年の同期と比較して5%以上減少している方 ②業歴3ヵ月以上1年1ヵ月未満の場合は、最近1ヵ月の売上高が次のいずれかと比較して5%以上減少している方 | 新型コロナウイルス感染症の影響を受けて一時的な業況悪化を来たし、次の①または②の『いずれか』に該当する方 ①最近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して5%以上減少した方 ②業歴3ヶ月以上1年1ヶ月未満の場合等は、最近1ヶ月の売上高が、次のいずれかと比較して5%以上減少している方 | |
資金使途 | 運転資金、設備資金 | ||
担保 | 無担保 | ||
貸付期間 | 設備20年以内、運転15年以内(うち据置期間:5年以内) | ||
融資限度額 | 6,000万円 | 3億円 | |
金利 | (3,000万円を限度) ・当初3年間基準金利:▲0.9% ・4年目以降基準金利 | (1億円を限度) ・当初3年間基準金利:▲0.9% ・4年目以降基準金利 | (1億円を限度) ・当初3年間基準金利:▲0.9% ・4年目以降基準金利:1.11%→0.21% ※2020年3月2日時点、信用力や担保の有無にかかわらず利率は一律 |
制度開始時期 | 2020年3月17日 | 2020年4月中旬より開始予定。 (2020年3月19日に受付開始)。 |
兵庫県による制度融資
兵庫県には『①新型コロナウイルス対策貸付』、『②新型コロナウイルス危機対応貸付』、『③経営活性化資金』、『④借換等貸付』の4つの制度融資があります(2020年3月28日現在)。
兵庫県中小企業等融資制度(制度融資) ≪新型コロナウイルス関係≫ | ||||
新型コロナウイルス 対策貸付 | 新型コロナウイルス 危機対応貸付 | 経営活性化資金 | 借換等貸付 | |
融資対象 | 新型コロナウイルス感染症の流行により影響を受けている兵庫県内の中小企業者等で、次に該当する方。 ○最近1か月間の売上高等が前年同期に比べて5%以上減少している方 | 県内で同一事業を営む方で中小企業信用保険法第2条第6項の規定により、市町長の認定を受けた方。 【認定要件】次の2つを満たすこと。 | 新型コロナウイルス感染症流行の影響を受けている中小企業者等で (1)から(3)のすべてに該当する方 (1) 県内で1年以上同一事業を営む中小企業者及び組合等で、最近1ヶ月間の売上高等が | (1)~(3)のいずれかに該当し、かつ(4)~(5)に該当する方。 (1) 兵庫県中小企業融資制度の借入残高がある方。 |
資金使途 | 運転資金、設備資金 | 運転資金 | 既往借入金の返済資金 | |
担保 | 保証協会又は金融機関の定めるところによる | |||
貸付期間 | 10年以内(うち据置期間:2年以内) | 10年以内(うち据置期間:1年以内) | ||
融資 限度額 | 2億8,000万円 | 5,000万円 | 2億8,000万円 | |
金利 | 0.7%(固定金利) | 金融機関所定金利 | 0.7%(固定金利) | |
制度 開始 時期 | 2020年2月25日申込受付分~ 2020年6月30日融資実行分まで | 2020年2月14日~ | 2020年3月16日申込受付分~ 2020年6月30日融資実行分まで | 2020年3月10日~ |
生命保険各社(契約者貸付)
「契約者貸付」とは、資金が必要なときなどに、解約返戻金の一定範囲内で各生命保険会社から貸付を受けることができる制度。
代理店や保険会社のフリーダイヤル等で貸付申出頂き、手続きをとって頂ければ早ければ1週間以内に手元に資金を準備することができます。
市区町村からセーフティネット保証制度認定申請をするまでに予約や順番待ちが発生してしまっており、融資実行までに時間がかかっている状況も聞いております。
多くの保険会社は所定の利息(2.25%~3.75%)がかりますが、もし資金繰りがひっ迫している事業者等で、解約返戻金のある生命保険に加入している場合の一時的な緊急対策のひとつだと言えます。
なお、今回は各社で特別金利期間が設けれており、その期間中は金利ゼロ。
保険会社(50音順) | 要件 | 貸付限度額 (解約返戻金の) | 受付期間 | 特別金利適用期間 |
朝日生命 | 無 | 80~90% | 2020年5月31日まで | 2020年9月30日まで |
NN生命 | 無 | 90% | 2020年6月1日まで | 2020年9月30日まで |
住友生命 | 無 | 80~90% | 2020年5月31日まで | 2020年9月30日まで |
ソニー生命 | セーフティネット4号 認定 | 70% | 2020年6月1日まで | 2020年9月30日まで |
大同生命 | 無 | 80~90% | 2020年6月1日まで | 2020年9月30日まで |
第一生命 | 無 | 70% | 2020年5月31日まで | 2020年9月30日まで |
ニッセイ・ウエルス生命 | 無 | 80~90% | 2020年5月31日まで | 2020年9月30日まで |
日本生命 | 無 | 50~90% | 2020年5月31日まで | 2020年9月30日まで |
明治安田生命 | 無 | 80~90% | 2020年5月31日まで | 2020年9月30日まで |
メットライフ生命 (個人契約のみ) | 無 | 80~90% | 2020年5月31日まで | 2020年8月31日まで |
条件変更等(リスケ)について
既往債務について、事業者の状況を丁寧にフォローアップしつつ、元本・金利を含めた返済猶予等の条件変更について、迅速かつ柔軟に対応すること。また、この取組状況を報告すること(これについては、財務省より公表する)
(参照:財務省HP 新型コロナウイルス感染症の影響拡大を踏まえた事業者の資金繰り支援について(麻生財務大臣兼金融担当大臣談話))
助成金について
助成金の場合、実際にお金が入金されるまでに時間を要するのが一般的です。緊急の場合は融資をご検討ください。
助成金は予算に限度がありますので、ご希望の場合は早めの着手が肝要です。
雇用調整助成金(特別措置)
新型コロナウイルス感染症への対応として2020年2月14日から雇用調整助成金について特例置を講じていましたが、対象となる事業者が拡大されました。
雇用調整助成金とは
雇用調整助成金とは、経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が労働者に対して一時的に休業、教育訓練又は出向を行い、労働者の雇用の維持を図った場合に、休業手当、賃金等の一部を助成するものです。
特例の対象となる事業主
新型コロナウイルス感染症の影響を受ける事業主を対象
※2月28日以降から、中国関係の売上や客数や件数に関する縛りはなくなりました。
特例措置の内容について
休業等の初日が、2020年1月24日~7月23日までの場合に適用
1. 休業等計画届の事後提出を可能
通常、助成対象となる休業等を行うにあたり、事前に計画届の提出が必要ですが、2020年1月24日以降に初回の休業等がある計画届については、2020年5月31日までに提出すれば休業等の前に提出されたものとします。
2. 生産指標の確認対象期間を3か月から1か月に短縮
最近1か月の販売量、売上高等の事業活動を示す指標(生産指標)が、前年同期に比べ10%以上減少していれば、生産指標の要件を満たします。
3. 最近3か月の雇用指標が対前年比で増加していても助成対象
通常、雇用保険被保険者及び受け入れている派遣労働者の雇用量を示す雇用指標の最近3か月の平均値が、前年同期比で一定程度増加している場合は助成対象外ですが、その要件を撤廃されます。
4. 事業所設置後1年未満の事業主についても助成対象
2020年1月24日時点で事業所設置後1年未満の事業主については、生産指標を2019年12月の指標と比較し、事業所設置から初回の計画届前月までの実績で確認します(※12月分の生産指標は必要となります)
新型コロナウイルス感染症の影響に伴う「経済上の理由」
以下のような経営環境の悪化については、経済上の理由に当たり、それによって事業活動が縮小して休業等を行った場合は助成対象となります。
(経済上の理由例1)取引先が新型肺炎の影響を受けて事業活動を縮小した結果、受注量が減ったため事業活動が縮小してしまった場合。
(経済上の理由例2)国や自治体等から市民活動の自粛要請の影響により、外出等が自粛され客数が減ったために事業活動が縮小してしまった場合。
(経済上の理由例3)風評被害により観光客の予約のキャンセルが相次ぎ、これに伴い客数が減ったために事業活動が縮小してしまった場合。
その他の支給要件については、最寄りの労働局の助成金相談窓口にお尋ねください。
助成内容と受給できる金額
休業を実施した場合の休業手当または教育訓練を実施した場合の賃金相当額、出向を行った場合の出向元事業主の負担額に対する助成
● 大企業 2分の1
● 中小企業 3分の2
※対象労働者1人1日当たり8,330円が上限です。(3月1日現在)
教育訓練を実施した時の加算(額)
1人1日当たり1,200円
支給限度日数
1年間で100日(3年間で150日)
参考:新型コロナウイルス感染症の影響に伴う雇用調整助成金の特例措置の対象事業主の範囲の拡大について
参考:雇用調整助成金
新型コロナウイルス感染症にかかる小学校等の臨時休業等に伴う保護者の休暇取得支援について
※2020年3月4日現在
新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、小学区等が臨時休業した場合等に、その小学校等に通う子の保護者である労働者の休職に伴う所得の減少に対応するため、正規・非正規を問わず、労働基準法の年次有給休暇とは別途、有給の休暇を取得させた企業に対する助成金を創設。
事業主について
1または2の子の世話を行うことが必要となった労働者に対し、労働基準法上の年次有給休暇とは別途、有給(賃金全額支給、つまり年次有給休暇の場合と同様)の休暇を取得させた事業主
1. 新型コロナウイルス感染拡大防止策として、臨時休業した小学校等(※)に通う子
※小学校等には、小学校、義務教育学校(小学校課程のみ)、特別支援学校(高校まで)、放課後児童クラブ、幼稚園、保育所、認定こども園等
2. 風邪症状など新型コロナウイルスに感染したおそれのある、小学校等に通う子
支給額
休暇中に支払った賃金相当額 × 10/10
※支給額は8,330円を日額上限とする。
※大企業、中小企業ともに同様。
適用日
2020年2月27日~3月31日の間に取得した休暇
※雇用保険被保険者に対しては、労働保険特会から支給、それ以外は一般会計から支給
参考:厚生労働省 新型コロナウイルス感染症にかかる小学校等の臨時休業等に伴う保護者の休暇取得支援について
ベビーシッター派遣事業
企業主導型ベビーシッター利用者支援事業における「ベビーシッタ―派遣事業」について、小学校等の臨時休校に関連して2020年3月に限り、ベビーシッタ―割引券の子宮を通常ひと月当たり最大52,800円を264,000円まで拡大します。
対象事業主
この助成制度は、事業主が内閣府に申請する必要があります。事業主は「公益社団法人全国保育サービス協会」へ、企業主導型ベビーシッター割引券利用の承認手続きを行う必要があります。令和2年3月25日までに手続きを行えば、3月31日までのベビーシッター利用に割引を適用することができます。
参考:新型コロナウイルス感染症対策のための小学校等の臨時休業に関連した企業主導型ベビーシッター利用者支援事業におけるベビーシッター派遣事業の取扱いについて
時間外労働等改善助成金(特例コース)
従来のテレワークコースの助成金の受付は終了しているため、新型コロナウイルス感染症対策を目的とした取り組みを行う事業主に対して、助成金の特例コースを時限的に設けています。
対象事業主
新型コロナウイルス感染症対策としてテレワークを新規に導入する、または試験的に導入していて、
かつ労働者災害補償保険の適用を受ける中小企業主。
さらに、下記の基準を満たすこと。
・ 飲食店を含む小売業で、[①資本または出資額]が5,000万円以下、[②常時雇用する労働者]が50人以下
・ サービス業で、①5,000万円以下、②100人以下
・ 卸売業で、①1億円以下、②100人以下
・ その他の業種で、①3億円以下、②300人以下
対象となる取り組み
・ テレワーク用通信機器の導入・運用
(ただし、パソコン・タブレット・スマートフォンの購入費用は対象外)
・ 就業規則・労使協定等の作成・変更
・ 労務管理担当者に対する研修
・ 労働者に対する研修、周知・啓発
・ 外部専門家(社会保険労務士など)によるコンサルティング 等
助成を受ける要件
令和2年2月17日~5月31日の期間中に
・ 助成対象の取り組みを行うこと
・ テレワークを実施した労働者が1人以上いること
支給額・申請期限
取り組みにかかった費用の1/2、1企業あたりの上限額は100万円
交付申請:令和2年5月29日(金)
支給申請:令和2年7月15日(水)
参考:厚生労働省 時間外労働等改善助成金(テレワークコース)