廣岡会事務所 長谷川でございます。
7月に突入しましたね。2015年も半年が過ぎました・・・。
今回は、7月1日に導入された出国税についてです。
出国税とは
1億円以上の有価証券を持つ資産家が海外に移住する際、
株式の含み益などに所得税を課すというものです。
実際に株を売却していなくても、売却したものとみなし、
含み益に対して15%の国税を納めなければならなくなります。
※アメリカ・ドイツ・フランス等ではすでに導入済です
対象者
有価証券又は未決済デリバティブ取引等に係る金額の合計保有額が1億円以上である者で、
出国の日前10年以内に居住者である期間の合計額が5年超えである者が対象です。
海外への移住だけでなく、1年を超すような海外転勤や留学も含まれます。
背景
株式売却益などに税金がかからない租税回避地などで資産を売り、
課税を逃れるのを防ぐことを目的としています。
また、出国税の創設に合わせて「財産債務明細書の見直し」が行われます。
国外財産調書を参考として、所得税・相続税の申告の適正性を確保する観点から、
現行の財産債務明細書の見直しが行われ、新たに財産債務調書として整備されます。
※適用時期は、平成28年1月1日以後に提出すべき財産債務調書
余談ですが…
経済専門書でもあるピケティ著書「21世紀の資本」は世界各国で100万部以上を売り上げ、
日本でも10万部以上の売上を記録しているようです。
トマ・ピケティ 「21世紀の資本」
「経済的格差は長期的にどのように変化してきたのか?
資本の蓄積と分配は何によって決定づけられているのか?
所得の分配と経済成長は、今後どうなるのか? 決定的に重要なこれらの諸問題を、
18世紀にまでさかのぼる詳細なデータと、明晰な理論によって解き明かす。
格差についての議論に大変革をもたらしつつある、世界的ベストセラー。」
? ※みすず書房HPより引用
富裕層に対して、多方面から目が向けられていますが、
マイナンバー制度の導入等、課税庁の目も富裕層に
向けられつつあるように感じます・・・
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