こんにちは。廣岡会計事務所 高橋です。
以前、飲食店を例に挙げ、【ABC分析】という手法で利益の貢献度を分析する方法をご紹介しました。
今回は、小売業を例に、【交差比率】という指標で利益貢献度を分析する方法をご紹介します。
交差比率とは
まず、以下の表を見てみましょう。
【商品回転率】は、『商品が一年間に何回転するか』を表す指標なので、高い方が良いです。
なぜなら、回転率が低いということは、在庫を抱える必要があるため、資金繰りを悪化させるからです。
「粗利益率」が良く、「商品回転率」も良い商品が、効率が優れていると言えます。
交差比率は【粗利益率×商品回転率】で表わされ、もちろん高い方が良好です。
上記の表でいうと、
この交差比率が高いのは、最も売上が多いA商品ではなく、C商品であることが分かります。
利益貢献度
次に、この交差比率に売上構成比をかけると【利益貢献度】が出ます。
A商品 700×40%=280
B商品 1125×30%=337
C商品 1500×20%=300
D商品 375×10%=37
従って、最も利益に貢献しているのはB商品、次にC商品、ということになります。
つまり、最も売上金額が高いのもが一番儲かっているとは限らない、ということです。
コンビニなどでは、この「利益貢献度」の分析を短期サイクルで行い、
「売れ筋」「見せ筋」「死に筋」といったグル―ピングを行い、
常に「売れ筋=儲かる」仕組みづくりを行っています。
商品構成、売り場変更の参考にしてみてください。
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