役員報酬の減額を検討しているのですが、役員報酬改定について教えてください
役員報酬の減額を検討しているのですが、役員報酬改定について教えてください
ご相談内容
当事務所の対応
医院・クリニックの業績が変化すると期中でも、毎月支払う役員報酬の改定(増額・減額)を検討するでしょう。しかし改定理由によっては税務上、その一部が損金として認められない可能性があります。
損金算入が認められる役員報酬は、原則的に下記の通りです。(平成29年9月現在)
1.損金算入できる定期同額給与とは?
従業員給与は基本的に全額損金(税務上の費用)に算入可能ですが、役員の場合は上記に当てはまらなければ損金に算入できません。
しかし定期同額給与とみなされれば、損金に算入可能です。
【定期同額給与とみなされる要件】
- 支給期間が一ヶ月以内の一定期間ごと(月払いが一般的)
- 事業年度における各支給時期の給与支給額もしくは給与支給額から源泉税などを控除した金額が同じ
法人税法では役員報酬や役員賞与を「役員給与」といい、上記を満たした役員報酬は定期同額給与となり損金へ算入できます。
2.定時株主総会での役員報酬の改定
定期同額給与の要件では「月々の給与支給額が事業年度を通じて同額であること」と定められているので、事業年度の途中に増額もしくは減額すると、給与額の一部が損金として認められません。
しかし決算終了後の定時株主総会など、毎年決まった時期に行われる改定で、以下要件を満たせば定期同額給与とみなされるので全額を損金にできます。この時に「定時株主総会議事録」の作成・保存は忘れず行いましょう。
【通常改定で定期同額給与となる要件】
- 事業年度開始月から3ヶ月以内に改定する(3月が決算であれば6月末まで)
- 事業年度内の改定前後における毎月の支給額が同じ金額になっている
役員報酬改定の詳細や実務上の手続き方法については、ぜひ弊社までご相談下さい。