こんにちは、みそら税理士法人の廣岡です。
「子どもたちに少しでも多く財産を遺してあげたい」「相続のときに家族が困らないようにしておきたい」――大阪にお住まいの方から、こうしたお気持ちでご相談に来られる方が増えています。
相続が起きてからできることには限りがありますが、ご存命のうちに準備をしておけば、ご家族が納める税負担を大きく軽くできる可能性があります。本記事では、大阪での相続税の生前対策として、ご本人が元気なうちに取り組める具体的な方法を、わかりやすく整理してお伝えします。
大阪府では、最新データ(令和6年分)で相続税の課税対象被相続人が11,079人、課税割合は10.2%に達し、御堂筋の路線価は全国2位(2,088万円/㎡)、大阪府全体の路線価も4年連続で上昇(令和7年+4.4%・関西最高)しています。地価上昇に伴い相続税の負担は年々重くなっており、早めの準備の重要性が高まっています。
なぜ「生前の準備」が大切なのか
相続税は、亡くなった時点で保有している財産に対して課税されます。つまり、対策の多くは「相続が起きる前」にしか実行できません。相続が発生してしまうと、選べる選択肢は大きく狭まってしまうのです。
相続の準備は、「まだ元気だから」「いつかやればいい」とつい後回しにしてしまいがちです。しかし相続税の対策は、始める時期が早いほど選べる手段が増え、効果も大きくなります。特に贈与を活用した対策は、長い時間をかけるほど効果が積み上がっていきます。「もっと早く始めていれば」と後悔される方が多いのも事実です。
大阪での相続税の生前対策|代表的な6つの方法
ご本人が元気なうちに取り組める、相続税を軽くするための代表的な方法を整理しました。それぞれにメリット・注意点があるため、ご家庭の状況に合わせて組み合わせることが重要です。
方法1:暦年贈与(毎年110万円までの非課税枠の活用)
贈与税には年間110万円の基礎控除があり、この範囲内であれば贈与税はかかりません。毎年計画的に贈与することで、相続財産を少しずつ減らすことができます。
ただし、2024年(令和6年)1月から、生前贈与加算の期間が「相続開始前3年以内」から「7年以内」に順次延長されました。相続開始前7年以内の贈与は相続財産に加算されるため(延長された4年分は総額100万円まで控除あり)、暦年贈与は早く始めるほど効果的です。
方法2:相続時精算課税制度の活用(110万円の基礎控除新設)
60歳以上の父母・祖父母から18歳以上の子・孫への贈与について、累計2,500万円まで贈与税が非課税となる制度です。
2024年から、この制度に年間110万円の基礎控除が新設されました。この基礎控除分は相続財産への加算対象外となるため、暦年贈与と並んで有力な選択肢となっています。値上がりが予想される不動産や自社株を早期に移転する際にも有効です。
方法3:生命保険の非課税枠の活用
生命保険金には「500万円 × 法定相続人の数」の非課税枠があります。例えば法定相続人が3人なら1,500万円までが非課税です。
現金・預貯金で保有しているとそのまま課税対象になりますが、生命保険に組み替えることで非課税枠を活用でき、かつ納税資金や遺産分割の調整資金としても機能します。
方法4:小規模宅地等の特例を見据えた不動産の持ち方
被相続人の自宅敷地は、要件を満たせば330㎡まで評価額を80%減額できる「小規模宅地等の特例」が使えます。大阪のような高地価エリアでは、この特例の効果が極めて大きくなります。
ただし、同居要件や保有継続要件など適用要件が厳しいため、誰がどの不動産を相続するか、生前から家族で方向性を共有しておくことが、特例を確実に使うための鍵となります。
方法5:不動産の有効活用(評価額の引き下げ)
更地のまま保有するより、賃貸アパート・賃貸マンションを建てることで、土地は「貸家建付地」として評価が下がり、建物も貸家として評価減となります。
ただし、2024年から「マンション評価通達」が適用され、タワーマンションなどの相続税評価額が市場価格に近づくよう見直されました。過度な節税を狙った不動産購入はリスクがあるため、専門家との慎重な検討が必要です。
方法6:遺言書の作成(争族の防止と特例適用の確保)
遺言書は直接的な節税策ではありませんが、遺産分割を円滑にし、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を確実に適用するための前提となります。分割協議が長引いて申告期限(10ヶ月)に間に合わないと、これらの特例が使えなくなるリスクがあるためです。
生前対策の効果イメージ(モデルケース)

生前対策の有無で相続税がどう変わるか、大阪市内の標準的なご家庭を想定したモデルケースで見てみましょう。
| 項目 | 対策なし | 対策あり |
| 自宅(大阪市内・土地330㎡)の評価 | 6,000万円 | 1,200万円(特例80%減) |
| 預貯金・有価証券 | 5,000万円 | 3,500万円(贈与・保険で圧縮) |
| 生命保険(非課税枠1,500万円) | 0円 | 0円(非課税枠内) |
| 課税価格の合計 | 11,000万円 | 4,700万円 |
※あくまで概念を説明するための簡略化したモデルであり、実際の税額は財産構成・相続人数・適用要件により異なります。法定相続人が配偶者と子2人(基礎控除4,800万円)の場合、対策ありのケースでは課税価格が基礎控除に近づき、相続税負担を大きく軽減できる可能性があります。
大阪で生前対策に取り組む際の注意点
注意点1:「やりすぎた節税」は否認されるリスクがある
形式的に贈与を装っただけの「名義預金」や、租税回避のみを目的とした不動産購入などは、税務署に否認されるリスクがあります。実態を伴った適正な対策を行うことが大前提です。
注意点2:納税資金の確保も同時に考える
相続財産が不動産に偏っていると、相続税の納税資金が不足する「資産はあるのに現金がない」状態に陥ることがあります。節税だけでなく、納税資金をどう確保するかも併せて設計する必要があります。
注意点3:家族間の合意形成を大切にする
特定の相続人だけに偏った対策は、かえって相続時の争いを生むことがあります。節税効果と家族の納得感のバランスを取ることが、円満な相続につながります。
【大阪・名古屋・神戸・明石・姫路】みそら税理士法人の生前対策サポート
私たち、みそら税理士法人は、大阪をはじめ、名古屋、神戸、明石、姫路と地域に根差した拠点を持つ、相続税を専門とする税理士法人です。
「大阪で相続税の生前対策を相談したい」という方に向けて、相続税の試算(シミュレーション)から、贈与・保険・不動産・遺言を組み合わせた最適なプランのご提案まで、ワンストップでサポートします。
みそら税理士法人 大阪オフィスの生前対策サポートの強み

1. 相続税の試算に基づく最適プラン:現状の相続税額を試算した上で、暦年贈与・相続時精算課税・生命保険・不動産活用・遺言を組み合わせた、ご家庭に最適な対策をご提案します。
2. 大阪国税局管内の不動産評価に精通:御堂筋・梅田の商業地から阪神間の住宅地まで、大阪特有の不動産評価を踏まえた小規模宅地等の特例の活用設計を行います。
3. 適正な対策で否認リスクを回避:国税局OB(元税務署長)が在籍し、税務署に否認されない実態を伴った適正な生前対策を設計します。
4. 納税資金・家族の合意形成まで:節税だけでなく、納税資金の確保や家族間の合意形成まで含めた、円満な相続の実現をサポートします。
| 事務所名 | みそら税理士法人 大阪オフィス |
| 所在地 | 〒530-0001 大阪府大阪市北区梅田1-12-12 東京建物梅田ビル5階(JR大阪駅から徒歩4分) |
| 電話番号 | 0120-928-544(受付9:00〜19:00 土日祝除く) |
【無料相談】はこちらから(大阪・名古屋・神戸・明石・姫路対応)
まとめ
大阪で相続税を安くするために生前にできることとして、暦年贈与・相続時精算課税・生命保険・小規模宅地等の特例・不動産活用・遺言書の6つの方法を解説しました。
相続税の対策の多くは「相続が起きる前」にしか実行できません。地価が上昇を続ける大阪では、相続税の負担も年々重くなっており、早めの準備ほど選べる手段が増え、効果も大きくなります。
一方で、「やりすぎた節税」は税務署に否認されるリスクがあり、納税資金の確保や家族の合意形成も併せて考える必要があります。これらをバランスよく設計するには、相続税専門の税理士のサポートが有効です。
みそら税理士法人 大阪オフィスは、相続税の試算に基づく最適な生前対策のプランニングを得意としています。「うちの場合はどうすればいいのか」と思われたら、まずはお気軽にご相談ください。
出典元
| 出典元 | リンク(URL) |
| 国税庁「相続税のあらまし」 | https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4102.htm |
| 国税庁「贈与税の計算と税率(暦年課税)」 | https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4408.htm |
| 国税庁「相続時精算課税の選択」 | https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4103.htm |
| 国税庁「令和7年分 路線価図」 | https://www.rosenka.nta.go.jp/ |
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